…異次元だ。

ムダに広いパーティー会場は、まさに異次元空間だった。

長いテーブルにはいろいろな料理や飲み物が並べられていて、招待客たちはそれをお皿に乗っけて食べていた。

いわゆる、バイキング形式と言うヤツか…。

しかし、招待客もこれまたすごいんだ。

テレビや雑誌しか顔が見たことがない各界の著名人があちこちにいる。

「メーグー!

マーサー!」

異次元空間に呆然となっているあたしに、ナナが手を振りながらこちらをかけてきた。

ナナはグレーのストライプ柄のスーツ姿だった。

「うおっ…!?」

ナナはハッとしたように、あたしから目をそらした。

はいはい、似合っていないことくらいわかっていますよ。