少年は思い出したと言うようにポンと手をたたき、
「ああ、お姉さんはあれか。

えーっと…何だ?」

「知らんのかい!」

古典的なやり方で手をたたいたから何があったかと期待したぞ、今。

「だから、あれなんだよ」

「どれですか!?」

あたしのツッコミはシカトと言うように、少年はうんうんとうなりながら考えている。

「おーい」

少年よ、あたしはシカトですか。

そうこうしている間に、
「うーん…」

椙山恵の意識が戻った。