「霧ヶ峰くんも大政くんたちと同じ軽音楽部なの?」

続けて聞いてきた西脇優奈に、
「いや、俺はダンス部。

太に強制的に連れられたんだ」

俺は返した。

「へぇ、ダンス部なんだー」

「まあ、歌も好きだけどダンスも好きなんだ」

「わー、あたし霧ヶ峰くんが踊ってるところ見てみたいなー」

西脇優奈は両手をあわせて、きゃっきゃっとはしゃいでいる。

うーん…いい子と言えばいい子、なんだよなあ。

そう思った俺に、
「おー、七緒は西脇ちゃんが気に入った系かー?」

太が俺にもたれかかってきた。