――あたしが本当に好きなのは、メグだから…

マーサとは、いろいろなことが一致した。

好きな食べ物とか好きな音楽、好きなタレント…いろいろなことが一致した。

メグよりも、マーサを幸せにする自信があった。

俺の元にきて欲しかったのにな…。

「仕方ないよ」

センチメンタルになった俺に、フーゴが声をかけた。

「マーサが自分の意思で選んだんだ。

僕らはマーサが選んだ道を信じて、見守ればいい」

フーゴはそう言って、悲しそうに目を伏せた。

その様子から、彼の教え子である女生徒とはうまく行っていないんだなと気づかされた。