「終わったな」

俺は返した。

「悩む必要なんてなかったね」

「なかったな」

「七緒くん」

「んっ?」

寧々ははにかんだように笑うと、
「久しぶりに、部活見学しに行っていい?

後、お昼休みも一緒に」

「いいよ」

さえぎるように、俺は返事をした。

「離れてた分の埋め合わせ、全部しようじゃねーか」

得意気に言った俺に、
「お互いの気が済むまでね」

寧々はフフッと笑った。

「おーい、若いお2人さーん」

聞き覚えのある声に視線を向けると、駅から太が出てきたところだった。