ハリネズミの恋

「またわからないところがあったら聞いていい?」

針井がそう言ったので、
「…俺でよかったら別にいいけど」

少し遅れてしまったが、俺は答えた。

「おーい」

太が目の前にいた。

お前、いつの間に帰ってきたんだ?

そう言おうとした俺に、
「もう下校時間過ぎてんぞ?」

太は壁にかけてある時計を指差した。

「マジか…」

呟いて周りを見ると、図書室に残っているのは俺と太と針井の3人だけになっていた。

窓の外に視線を向けると、空は半分オレンジに染まっていた。

「早く帰るぞ」

太に言われたので、俺たちは荷物をまとめた。