「あー…そう言えばそうだったかも」

俺は答えた。

普段から図書室を利用しない…と言うよりも、入ったこと自体がない。

ガラッと図書室のドアを開けると、4、5人の先客がいた。

テーブルのうえには教科書やらノートやら授業で配布されたであろうプリントやら…俺たちと同じ、テスト勉強をしに図書室へ利用してきたヤツらだとわかった。

俺たちは空いていた窓際のテーブルに向かいあわせに座ると、テーブルのうえにカバンを置いた。

カバンから筆記用具と教科書とノート、授業中に配布されたプリントを出してテーブルのうえに置いた。

太は英語の教科書とノートをテーブルのうえに広げると、
「ここの接続詞がよくわかんねーんだけどさ…」

小さな声で俺に話しかけてきた。

シャープペンで単語を指差して、俺に解説を求める。

「あー、そこは確か…」

俺は自分のノートを出すと、それを見ながら太に解説した。