「英語でわかんねーところがあるんだ。

七緒、英語得意だっただろ?」

太はストローを口にくわえた。

子供の頃から洋楽を聞いていた影響なのか、英語は得意な方だと思う。

「別にいいけど」

俺はポッキーをかじった。

部活もないからヒマだし、どの道この道家帰っても勉強しなきゃいけないし。


放課後。

担任も俺たちがテスト期間中と言うこともあってか、はたまたテストの準備で忙しいのか、雑用を頼まれる――と言うよりも押しつけられることがない。

俺と太はカバンを持つと、教室を後にした。

「図書室きたのって、2月の学年末以来じゃねーか?」

図書室に向かいながら、太が話しかけてきた。