「何だよ、それ。

って言うか、久々に呼ばれたわ。

“ラッキーセブン”って」

それ以前にフライドポテトで人を指差すなと言う話である。

「ああ、そう言えば七緒の小学生時代のあだ名が“ラッキーセブン”だったな」

太は相当ツボにハマったのか、ケラケラと笑い出した。

俺の名前が“七緒”だと言うこと、誕生日と生まれた時間が全部7でそろっているからと言う理由で、俺の小学生時代のあだ名が“ラッキーセブン”だった。

正直なことを言うと、嬉しくないあだ名だった。

「笑い過ぎだぞ」

ケラケラと笑っている太に、俺は毒づくように止めた。

「まあ、要はさ…七緒は恵まれた人間なんだよ。

生まれとか容姿とか運動神経とか恵まれ過ぎなんだよ。

俺にもちょっと欲しいくらい」

太はフライドポテトを口にくわえた。