「おー、すごいなあ」

マーサさんは珍しそうにお皿のうえの料理を観察した後、指でジャーマンポテトをつまんだ。

ポイッとそれを口に入れると、
「うーん、美味しい!」

マーサさんは嬉しそうに笑った。

その様子から、よっぽどお腹が空いていたんだなと思った。

「ところで、フーゴは?

フーゴと一緒に参加したんじゃないの?」

マーサさんはキョロキョロと周りを見回しながら聞いてきた。

「あ…先生なら、先ほどお兄さんたちが…」

「あ、そう。

もう1口いい?」

「…どうぞ」

私の返事にマーサさんは指で鶏肉をつまむと口に入れた。