「えっ、いや…僕は…」

首を横に振って断ろうとしている先生に、お兄さんたちは気づいていない。

「芹沢さん、パーティー楽しんでくださいね。

料理もいっぱいありますから」

お兄さんは私にそう言うと、先生を連れてどこかへ行ってしまった。

「――あっ…」

楽しんでくださいねって、言われても…。

今の今まで友達がいなかった私に、どうやってパーティーを楽しめと言うのだろう?

そう思いながらテーブルに視線を向けると、たくさんの料理がずらーっと並べられていた。

バイキング形式なのかな?

並べられている料理は、庶民的なものから豪華なものまで…本当にすごいな、このパーティー。

料理でも食べながら、先生が戻ってくるのを待とうかな。

そんなことを思いながら、私は白い大きなお皿を手に持った。