芹沢さんは考えるように目を伏せた。

…そうだよね、やっぱり悩むに決まってるよね。

何か言わないと行けないとは思ってたけど…どうして出てきた言葉がパーティーの招待だったんだろう。

もうちょっと考えてから話題に出した方がよかったな…。

そんなことを思った僕に、
「いいですよ、参加します」

芹沢さんが目をあげると言った。

「えっ…」

今度は僕が驚く番だった。

「その日は特に予定なんてないですし、それに…先生の幼なじみだって言う人の顔も見たいですし」

「あの、ご無理は…」

「無理なんてしてません。

１２月２４日ですよね？

楽しみにしてます！」

ニコッと笑ったその笑顔に、
「わかりました」

僕は首を縦に振ってうなずいた。