僕の言葉に萌さんは嬉しそうに微笑んだ。

伝わったんだと思った。

「映画って、確か13時からでしたよね?」

萌さんが思い出したと言うように言った。

「ええ、そうでしたね。

確か今は…」

腕時計で時間を確認すると、12時になる少し前だった。

ちょうどいい時間だ。

「映画が始まる前にお昼を食べましょうか?」

提案を出した僕に、
「そうですね、食べましょう」

萌さんは嬉しそうに首を縦に振ってうなずいた。

エスカレーターで飲食店がたくさんある5階へ向かった。