「英吾兄さんから譲られたものですが…よろしかったら、今週の日曜日に一緒に見に行きませんか?」

「お兄さんからって…いいんですか?」

そう聞き返した私に、
「もらえるものはもらった方が得ですからね」

先生はいたずらっ子のように笑いながら言った。

「行きます行きます!

一緒に行きましょう!」

私は首を縦に振ってうなずきながら答えた。

「そうと決まったら、いろいろ決めましょうか。

萌さん」

先生がそう言ったので、
「はい、風吾さん」

私はうなずいて答えた。