「寒い寒い」

お風呂からあがり、パジャマに半纏を羽織った私は早足で自分の部屋へ向かっていた。

「姉貴」

その途中で慶太郎くんに声をかけられた。

「あ…どうしました?」

そう聞いた私に、慶太郎くんはちょっとと言うように手招きした。

何か話があるのだろうか?

そう思いながら私は慶太郎くんのところに歩み寄った。

「寒いから部屋に入るか?」

「別にいいですけど…?」

私は首を傾げると、慶太郎くんと一緒に彼の部屋に入った。