あたしはというと、この状況にどうすればいいのかわからなくてオロオロしていた。
「ゆ、由佳ちゃん。泣き止んで・・・・・」
「遠野」
必死で由佳ちゃんをなだめていると、クラスの男子の一人があたしのほうに歩いてきた。
「・・・・・ごめん」
それにつられてクラスの他のみんなも、ごめんと口々に言い出した。
「え・・・・・」
「俺ら遠野になんかされたわけじゃねぇのに、シカトなんかして悪かった」
申し訳なさそうな表情をして謝るみんな。
――――――〝大丈夫。かなえはいい子だからすぐに友達できるよ”
秘密基地で泣いたあの時、晶がかけてくれた言葉。

