その後ろ姿を見届けたあと、教室はさっきと違う意味でざわつきだした。
「な、んなの、あいつ・・・・・!!」
唇を噛み締めて、悔しそうな表情をする蘭。
そして、キッとあたしの方を見ると、
「あんたがさっさと友達だって答えなかったのが悪いんだから」
と言った。
何、それ・・・・・。
「それはないでしょ」
まさに今、あたしが言おうとしたことを別の誰かが口にした。
「・・・・・由佳ちゃん」
まっすぐと蘭を見据えながら、再び由佳ちゃんは口を開いた。
「晶さんの言ったこと、全部本当じゃん。それに、クラス巻き込んで遠野さん無視してるくせに、よく平気でいつも一緒にいるとか言えたよね」

