「このクラスに遠野かなえって子、いる?」 聞き覚えのある声に名前を呼ばれ、まさかと思ってドアに視線を向けると、そこには案の定晶が立っていた。 「あ、きら」 「あ、かなえ」 あたしの姿を見つけると、パッと笑顔を見せた晶。 「かなえ・・・・・と、知り合いなんですか?」 蘭が顔を引きつらせながら言った。 「うん。・・・・・友達だよ」 友達・・・・・。 なぜかその言葉が胸に引っかかった。