「あれ?もしかして俺の言葉に感動した?また泣く?俺の胸借りる?」 「泣かないよ、もう!!」 両腕を広げ、おどけてみせる晶を軽く叩く。 「うん。まぁ泣きたくなったらここに来ればいいよ。二人の秘密基地だから」 晶のその言葉に、ギュッと胸が詰まる。 「泣きたい時じゃないと、だめなの?」 答えなんてわかっているのに、わざとらしくそう聞くと、 「俺に会いたくなったら来ていいよ」 と、予想外の答えが返ってきた。