「いやー、ね。俺まだこの学校の生徒じゃないんだわ」 はは、と笑って頭を掻いている晶。 「え、まだって?」 「親の都合でこっちに引っ越してきて、来週あたりから転入」 「じゃあなんでここにいるの?」 そう疑問を口に出すと、 「一昨日さ、どんな学校かと思って朝早く学校来て紛れ込んでみたんだよねー。んで、一通り見終わったからどっかで寝ようと思ったらここ見つけて、寝てたらかなえが来たってわけ」 そういうとあたしを見て晶は、 「だから俺も今一人ぼっち」 と言って笑った。