「はぁ、はぁ」 息を切らしながら着いた秘密基地には誰もいなくて。 毎日は、いないよなぁ。 ・・・・・って、なんでちょっとがっかりしてるの。 呼吸を整えようと、ふぅーっと息を吐くと、 「わぁー、長いため息」 と、後ろから声が聞こえた。 パッと振り返ると、そこにはコンビニの袋を持ち、髪の毛は寝癖ではねたままの晶が立っていた。 「やぁやぁ、一昨日ぶりではないですか」 そう言って片手を上げ笑った晶を見た瞬間、視界がぼんやりと滲みだした。