「あ、すみません。やっぱ一番安いファンデーションって、これくらいしかないですかー?」
「あー、そうですねー。あ、でも・・・・・」
蘭は近くにあったファンデーションを手に取り、店員に聞いた。
店員がほかのファンデーションと取りに行った隙に、カバンの中にある化粧品を取り出し、桃華に渡した。
桃香はそのまま自分が取った化粧品を、元のところに戻す。
ちょうどその時、店員が戻ってきた。
「すみません。こちらが一番お安いものになりますねー」
「あー、そうですか。すみませんわざわざ。また今度親と一緒に来ます」
そう愛想笑いを浮かべ、二人は出口へ足を進める。
そのあとに続いてあたしも出口へ向かった。

