「正直、迷惑だと思いました」




あたしがそう言うと、うっ、とした表情になった聖さん。




「たいして用もないのに話しかけてくるせいでクラスの子たちからは質問攻めにあうし、挙句の果てにはあたしのこと好きだとか言って寄ってくる女の子たちを突き放そうとするし、ほんと最低です」




一気にそういうと、聖さんはがっくり項垂れた。




「でも、」



その言葉に、聖さんは少しだけあたしのほうを見た。




「気づいたらいつも聖さんのこと考えてるし、工事終わるとなんかもやもやするし・・・・・。いつの間にかあたしの中に聖さんがいるんですよ・・・・・‼」




言いながら、なぜかあたしの目からは涙が零れた。




「なぁ、それって俺のこと好きって言ってるように聞こえるんだけど」




真剣な表情で聖さんは言う。




「みたいじゃなくて、好きなんです‼どこまで言わせるんですか、鈍感男」




涙を手の甲で拭いながら、あたしはそう言う。