Place of the fate〜運命の場所〜


「逃げ切ってないよ」




まっすぐ、あたしの目を見つめていう晶。




・・・・・はぁ。




「分かりました。あたしの幸せはまだ逃げ切ってません」




そういうと晶は満足げに笑って、




「うん。そう思わなくっちゃ」




と言って手を離した。




・・・・・頑固だなぁ、この人。




少しだけ頭を下げると、あたしは元来た道を引き返した。




その後ろから、




「また今度~」




という声が聞こえてきた。




また今度、ねぇ・・・・・。




あたしはそのまま教室へと戻った。