数日後。
だんだんと工事も完成に近づいていき、比較的大きな音もたたなくなってきた。
あれから聖さんとは、目も合わない。
・・・・・なんなのよ、人に好きとか言っておいてそのあと何もないとか。
むしろあたしのこと避けてない?
聖さんのそんな態度に、あたしはイライラが募るばかりだった。
「あーぁ、もう明日には完成らしいよー」
「聖さん見れるのも今日で最後なのかな」
教室の窓から工事現場を眺めている子達が、悲しげな表情でそう言っていた。
明日・・・・・。
明日には完成して、あいつを見なくて済む。
もうこんなモヤモヤした気持ちにもならないで済む。
ゴツ、と音をたてて、あたしは机に突っ伏した。

