「ゆーびきーりげーんまーんうーそつーいたーらはーりせんぼんのーます!ゆーびきった!」 ブンブンと手を振って晶は歌った。 ・・・・・早く別のとこ行ってゆっくりしたい。 フゥ、と気づかれないようにため息を吐いたが、晶にはちゃんと聞こえてたようで、 「どうしたの?幸せ逃げるよ?」 と、顔を覗き込んできた。 幸せかぁ・・・・・。 「いいんです。もうとっくに逃げてるから」 そう言うと、キョトン、とした晶。 そしてニッコリ笑ったかと思うと、 「逃げてないよ。ちゃんと残ってる」 と言った。