ヘタレぼりゅーしょん

「お前アイツに言い寄られてんの?」

「いや…よく分かんないけど…」

適当に濁しておく。多分彼は本気じゃないだろうけど、せっかく彼が作ってくれた布石は残しておきたいと思う、ズルい私。

「お前は…アイツのことが好きなのか?」

「ちが…違うよ!私は…」

そこはつい即答してしまった。
でもこんなとこで告白するわけにもいかない。

「他に、好きな人がいるから…」


「え!マジ…」

「おら静かにしろ!ホームルーム始めるぞ!」

私の答えに驚いた槇野は、怒鳴り声に近い担任の声にさらに驚き、萎縮して前を向いた。


さすがヘタレ。

『マジ!?』じゃねえよ。


先は長いな…と、私は遠い目で窓の外を眺めた。