「本当になにやってんのよ」

翌日、咲良が私の大馬鹿な珍告白を聞いて最初に言った言葉だ。



「う…」


もちろん返す言葉はない。




いつもの屋上で昼ご飯を食べるけれど、味はしないし食べる気にならない。



小学校のときは、給食のために学校へ行くようなガキだったのにな。



「あんたってやつは…。恋愛でもっとも大切なのは?」



「タイミングです…」


「そう!!」



両肩を掴まれて、ライオンに食われそうなウサギの気分になる。

咲良ってこんなに恋愛に熱いタイプだっけ…


私が延々とうじうじして前に進まないから、最近結構せかしてきてたけど。



「タイミングよ!いい?

チャンスを自ら無かったことにするなんてもってのほかじゃない!」


「でも…あの反応じゃ」


あの反応じゃ。


ホッとしていたあの表情。



ケンカ友達という関係を壊すことはしないでくれ、
と言われているような。




あんたがそれを望むなら、私は従うしかないよ。



私だってあんたとは仲良く笑い合いたいから。


"友達"じゃないとそれが許されないなら。