「はは・・・」


ばかばかしくて笑えてくるよ。


私とあんたは"同じ"なんだね。


怖がってるものが違うだけ。


そう思うとカラカラだった心が少し潤った気がして、自然と意識も遠のいていった。




夢の中で私と槙野が笑ってる。


ああ、これは夢なんだとわかる夢を見るのは久しぶりだ。


「やめろよ春田!」


私は槙野を箒でつついていた。今日の仕返しにいっぱいやってやろう。




やってることはいつもと同じだけど、ひとつだけ違う。



2人ともずっと笑ってて、槙野も楽しそうで。



私にはS願望があるのか?とも思うけど、一番の願いはやっぱり


2人で笑いあいたい。




そうだ。



付き合うことがすべてじゃないよ。


槙野が笑ってくれればいい。
何事も無かったかのように、幸せに。


それで私も幸せになれるよね?


夢の中の自分に問いかけると、そこで意識が現実に引き戻された。



「あれ・・・?」


あんなに笑ってたのに、私の枕は少しぬれていた。