「私、あなたを見てた。あなたがこっちの世界に来てからずっと…」
カナちゃんは、俯いたままニヤッと不気味に笑う。
「ねぇ…その耳飾り、もっと近くで見せて?」
カナちゃんが一歩前に出て、私に近づく。
「来ないで!!」
私は一歩、後ろに下がった。
この子の目を見ればすぐに分かる。
間違いなく、耳飾りを欲している…!!
私は耳飾りを握った。
渡して、たまるものか……!!!
「……駄目だよ。そんなに強く握っちゃ」
「!!?」
「壊れちゃう」
声がしたのは、なんと後ろから。
振り向けば、笑顔のカナちゃんが立っている。
ありえない……いつの間に…!?
私は、さっきよりも近くなった自分と彼女の距離に恐怖を感じ、再び後ろに下がる。

