しばらく歩いていたら、小高い丘の上にたどり着いた。
私は、そこから町を見下ろす。
「…あ!」
月神たちがいる大きな屋敷が目に入った。
よかった……高い塀のせいで見えなかっただけで、そこまで遠く離れてはない…。
ホッと、胸を撫で下ろす。
「暗くて見えない…」
「え…?」
隣でカナちゃんが呟いたのが耳に入った。
私は少し、疑問を覚えた。
月はまだ三日月だけど、町を十分に照らしている。
町のほとんどがはっきり分かるほどの明るさなのに、なぜ見えないのだろうか。
「…じゃあ、また、町を歩いてみる?」
私が聞くと、カナちゃんは元気いっぱいに返事をし、笑顔を見せる。
私たちは再び手を繋ぐと、小高い丘の上を去った。

