私は後ろに振り返り、そのまま駆け出した。



「待て!!」



後ろからいかつい声がする。



私は夢中で走った。



とにかく、捕まらないようにしないと…!



「そこまでだ」



「!!?」



真後ろから、いきなり声が聞こえて、思わず足を止める。



「もう逃げ場は無ぇぞ」



「え?」



私は辺りを見渡した。



「なっ!?」



気付けば、周りにあの男の人達と同じ制服を着た人達が沢山。



私は四方を固められ、もう逃げるところなんてひとつも無くなっていた。



「さあ、どうする?」



挑発され、声の主の方を向く。



「「っ!!?」」



私と声の主は同時に目を見開く。



だって、そこに居るのは…



「つ、月神、どうしてこんなところに…」



「お前こそ何で…」



呆気にとられる私と月神。



まさか、こんなところで遭遇するなんて…