もう一度部屋を見渡す。
こんな大きな部屋が私の部屋!?
混乱していると、隣にいた吉乃さんが説明してくれた。
「真ん中を襖で仕切れるから2つに部屋を分けることができるの。寝室と普段過ごす部屋を別にできるから、便利でしょ」
「なるほど……」
「それと、はい。これ」
「……? 道着、ですか?」
差し出された吉乃さんの手の中には、いつの間にか白い道着と紺色の袴があった。
そういえば、颯が言ってたっけ。
道着をどうの…って。
「袴の履き方分かる?」
吉乃さんの質問に、「大丈夫です」と頷きながら袴と道着を受け取る。
袴は小さい頃におばあちゃんが履くところを見てきたし、琴を弾くときに何度か履いたこともあるしね。
私は廊下に吉乃さんを残して部屋の中に入ると、襖を閉め、急いで道着姿に着替えた。

