呪文が書かれたところだけ、パッと地面が光り始めた。
なんなの……!?
あまりの眩しさに、目の上辺りに手をかざし、目を細める。
しばらくするとその光は消え、代わりに学校にあったあの歪んだ空間が呪文の上に出来ていた。
「こんなもんかな」
青は呟くと、四足歩行に戻し、そそくさと異空間の中へ入ってしまった。
「俺らも行くぞ。急いでんだ」
颯が私の腕を引く。
「ちょ、颯! 乱暴だって!」
「悪ィ悪ィ」
そんなことを口で言いながらも、颯は力を抜こうとはしない。
「琥珀っ」
前にいる颯の体半分が異空間に呑み込まれたとき、お婆ちゃんが私の名前を呼んだ。
颯もこればかりは足を止める。
「制服忘れてるよ」
両手で制服を持ったお婆ちゃんが此方に近寄ってきた。
私は「ありがとう」とお礼を言いながら制服を受け取る。

