「ったく…」
「とんだ転校生だったね」
月神達が、口々に言った。
「……ねぇ」
「あ?」
月神の制服の裾を握り、下を向く。
私の頭の中で、今あった出来事が再生されていた。
「さっきの話、本当?」
“命を狙われる”。
月神は、“さっきの話”とは何のことなのか理解すると、「ああ」と頷きながら答えた。
「今ので分かったろ。お前は狙われている」
「…誰から……?」
訊くと、月神は「さぁな」と首を傾げる。
「少なくとも、妖化からは」
「月神たちと変わらないのに、どうして……?」
月神は黙ってしまった。
怒りか悲しみか分からない感情が込み上げてきて、涙が頬を伝う。
沢山の妖化たちが攻めてくる光景が、目に浮かんだ。
月神のシャツを握る手の震えが止まらない。

