「ご丁寧な説明、感謝しますっ。私は何でも屋五代目、百合田未琴ですっ」
「だから、何故こっちにいる……?」
さっきよりも、月神の声が低くなったのがわかった。
彼は敵意剥き出しで未琴を睨み続ける。
「依頼ですよ。ある依頼人からの」
「用件は?」
「プライバシーに関わるので詳しくは言えませんっ!簡単に言えば、佐野宮琥珀に関連することだね♪」
「!!?」
私に…!?
「お引き取り願おうか。今こいつは忙しいんだ」
月神が私の左手首を強く掴んだ。
未琴は「うーん」と眉尻を下げて困り顔。
「それは難しいなぁ。こっちも仕事が山積みだし。依頼人からも仕事期間の延長料金貰ってるから申し訳ないんだよね」
未琴は自分の腰に巻き付けたセーターの裏を探り、紙とくないを取り出した。
紙には“式”と書かれてあって、どうやら御札のよう。

