ここは県立石盛高等学校の体育館。



そこには、ボールのドリブルする音と、シューズのスキール音、そして、同級生たちの声援が響いていた。



「琥珀!パスっ!」



「オッケ!!」



友達に名前を呼ばれ、活気よく返答する。



その子からのパスにより、ボールが私の手元に来た。



私はそのままドリブルをして、ゴールへと向かう。



途中、前に立ち塞がる敵のディフェンダーを交わしていく。



そして。



―ザンッ!



私が放ったシュートは、見事ゴールへと吸い込まれた。



「きゃーっ!!」



「琥珀サイコー!」



何故か、いろんなところから歓声が上がる。



「あははっ、大げさだって!」



私は笑って応えた。



たかが体育のバスケなのに。



何この盛り上がり様…。



そんな事を考えながらコートの中央に向かって走る。



すると。