「ずぅっと友達だよね。」

昔々のお話。

私の友達は笑ながらそう言った。

「うん」

昔の私も彼も彼女に笑ながら返した。

目の前に広がる光景に今の私は嫌気が差し、早く立ち去りたい衝動にかられる。

でも、それをあの子が邪魔するように私は動けない。

「本当?
私を置いてどこにもいかない?」

目の前のあの子が、目で私を責める。

「いじめない?」

耳を塞ぎたくなる。

「ずっと味方?」

喉の奥が熱くなり、吐きそうになる。

「うん!」

そんな私とは真逆に、昔の私は笑顔でそう返した。

たった数年前の話。