やっと家に帰宅。

すると母に

「しのぶ。今まで何してたの?」

「部活の見学行ってた。」

「あんた、明日新入生テストじゃなかった?
部活の見学なんか行ってる暇ないんじゃない?」

「はい・・・」

「ったく。いい加減にしなさい」


いつもわたしはこんな感じに叱られてばかり。





私には兄が一人いる。




兄は塾では小学校の時、小5で小6の授業を受けていた。
いわゆる飛び級

今年は高3で受験生。

志望校はT京大理科Ⅲ類

高2の時には、T大模試でⅠ類A判定を出していた。

そんな兄と同じ高校に私は入学した。

だから母さんは「兄ちゃんの顔に泥を塗るなよ。」

と、そればっかり。

母さんはいつだって兄のことにしか興味がない。

習い事だってなんだって、兄のことが一番可愛いんだ。


面倒なことになるが嫌だったのですぐに自分の部屋に入った。