声が聞こえたから振り返ると。


すぐ後ろにはさほど身長が変わらない男の人。


「あの…」


「あ、僕はこの高校の生徒だよ。」


先輩か。


でも校則厳しいって聞いたのにこの人茶髪。


いいのかな。


「先輩、茶髪っていいんですか?」


「あー、これ地毛なんだ。ちょっと嫌なんだけどね。」


地毛なら仕方ないか。


「じゃあ僕はこれで。」


「あ、さよなら…。」


茶髪の先輩は学校へ入っていった。


不思議な先輩だったな。


私も家に帰って入学式の準備しよっと。