初恋は貴方。




「まぁっ・・・ お父さん。美緒のお友達はみんな良い子ねぇ・・・」

お父さんがみんなの元へ歩いていく。
「美緒、降りてきなさい」


ビクッ。

お父さんに言われて、階段を降りる。



私はみんなを見た。
妙に懐かしく感じる。


「みんな―― どうして」


「私、美緒の事大好きだもん!離れたくなんかないよ!」


優紀は笑顔で言う。


釣られて私も笑う。


やばい。涙が出てきそう。


「美緒、あなたの好きにしていいわ。」


お母さんはニッコリと笑う。


その目からは涙が滲んでいるのがわかった。