〜優紀side〜

私は今急いでいる。

何故かは話している暇がない。

「ハァッ。ハァッ。おばちゃーーん!!その一個の焼きそばパン私のーー!!」

ガシッ。


焼きそばパンをつかんだつもりがまるで人間の手の感触・・・・。

そこにいたのは――


「昴さま・・・?」

ついついみんなが様付けで読んでたから私まで呼んでしまった。


「何、お前。この焼きそばパン狙ってんの?」
「うん。狙ってる」


チャリン。

目の前でおばちゃんにお金を渡す昴。

「毎度あり〜」

えええええ!!!!


すると、昴はニヤッと笑い

「払ったもん勝ちだよーん♪」

と言い残し去っていった。



なんだぁぁ!?
あいつーーっ!!!


「姉ちゃんごめんね。今の焼きそばパンで売り切れだよ」

はうっ!

嘘だぁぁぁ!!!!!


お昼抜きでやった授業は
苦痛の時間だった・・・・・。