黒百合(書籍「恋みち」収録作品)

18の男と付き合っていること自体、恥ずかしいことなのに。
惨めな女に成り下がっても我慢し、ひたすら彼がくるのを待ち続けていたのに、他の女に盗られるなんて……。
こんな情けない思いをするのなら、好きになんかならなければよかった。
「百合のような人ですね」
光、あれはただの気まぐれだったの?
「今まで見てきた女性の中で、最も女性らしい方だなと思っています」
あの言葉も、あの温もりも、あの口付けも、何もかも嘘だったの?
彼にとって、私は簡単に終わらせられる程度の女だったのだろうか。
今もその女と一緒にいるのだろうか。
そう考えるだけで気が狂いそうになる。
「……どんな女なの」
光、その女は私よりも優れているの?
彼を夢中にさせている女が憎かった。
「もう待たない」と決意しても、真剣だった思いは簡単に消すことなどできない。
「こんなに愛しているのに!!」
嫉妬と苛立ちで、私は頭がおかしくなっていた。
物を放り投げたりして部屋を散らかす姿は、端から見れば哀れだろう。
だが、私はそんなことも気にせず、声を押し殺して暴れる。