そんなの、嘘に決まってるのにね。



でもアイツ、そのあと私が貸してたものを返してきたときに、全く同じこと書いた手紙が入ってて。



他の人と付き合ったりしても、心のどこかで、その言葉を信じてたんだよね。


でも結局アイツ、部活を引退しても私のこと迎えに来なかった。

高校生になっても、来なかった。」







話し終えた茜の頬に、大粒の涙がつたった。



「私、茜ってちゃんと恋愛したことないんじゃないかって思ってた。でも、違うんだね」



美咲が涙ぐみながらそう言った。

私の頬も、濡れていた。