「まったく…。茜はさ、ないの?この人のためなら何でもする!みたいな恋愛したこと」 「んー」 『まもなく、氏宅、氏宅。 御降りの方は、お忘れ物にご注意ください。』 「あ、もう着いちゃった。また明日ね」 陽菜が慌ただしく電車を降りた。 過去の恋愛は、あまり思い出そうと思わない。 友達に戻れた人もいるけど。 2度と話せない人もいる。