「薫は告白するまでこっちの好意には全然気づいてなくて、驚いてたっけな。それから返事を貰うまで何回もアプローチしてなんとかOKしてもらった」
ノロケかよ、といつもなら罵るんだけど、
亮さんの話は茶化さず聞きていた。
「それから幸太も知ってのとおり5年付き合ってプロポーズしたんだ。」
「だいたい殺害される1ヶ月前ですよね」
「そうそう。本当に知ってるんだな」
少し引き気味に苦笑いする
引かれても知ってるものは仕方がない
「薫さんはひどい事を言ってわざと振られるようなことをしてしまって、後悔してました、泣かしてしまったと」
そう言うと少し困ったようにあー、そんなこともあったなあと
独り言のようにぼそっと言っていた
「なんか海が目の前にあるのに車のなかって味気ないよな。よし、車出て話そうか」
そう言うと亮さんは俺の返答すら聞かず外へ出た
真冬の海に内心抵抗はあったが
ジャンパーを着て車から出ることにした

