「おー、いらっしゃい」
目の前に立っていたのは50代くらいのおじさんだった。
あれ.........若すぎないか?
薫さんが26歳だったから
薫さんを20に産んだとしても
20+30+26
だから少なくても70後半のはず
「あれ、ここの息子さんですか?」
と無意識に聞いてしまった
「え?いや、違うけど、君ここの人の知り合いかい??」
あ......しまった。
「えっと.........薫さんの...」
なんてごまかそう
薫さんの生まれ変わりでーす、なんて言えないしなあ
「薫??? 」
一気に血相をそのおじさんは変えて
悲しそうな顔をした
ガラガラ...
「亮ちゃんどうしたの??...あら、いらっしゃい」
花屋の奥からお婆ちゃんが出てきた
ああ、薫さんのお母さんだろう。
笑いジワだらけの
優しそうなお婆ちゃん。
それにしても亮ちゃんって人
一体誰だろう
「どうして、君は薫のことを知ってるんだ??」
不審な眼差しを俺に向けながら
その亮ちゃんって人は俺に訪ねてきた
「えっと...」

