最高寿命二週間の生活記録



早足で歩きながら千葉までの行き方を調べていた

結果を話すと案外行くのは簡単そうだった
乗り換えもないみたいで安心していた

俺はくっついてくるヨキを無視しながら
電車で食べれそうなモノをコンビニで買い
電車に乗り込んだ


「そういえば幸太ちゃん」


電車の中で平気な顔で話しかけてくるなんて
何考えてるんだコイツは

俺は黙ってギロっと睨んだ

「頭の中で思ってくれるだけで伝わるから別に喋らなくてもいいよ、幸太ちゃん」


《ああ、なるほど、てか、何ちゃん付してるんだよ》


「薫ちゃんが殺される直前尻餅ついて女の子みたいになっちゃったって聞いたからね」


クスクス笑いながら小馬鹿にした態度を取る


.........まあからかわれるとは思ってたけどね。



「で、どうだった?」


《...何が?》


「懐かしかった??」


...懐かしい
確かにデジャブみたいな事は何回かあったし
薫さんが殺される直前、まるで自分の事のように思ってしまったから、あんな行動をしてしまったんだとは思うけど...



《俺が覚えてるのと何か違う気がするんだよな》


「違うってどういう風に?」


言葉にし難いけど


《もっと怖かった気がしたんだよな》


なんかあんな感じではなかった気がする


もっと嫌な前世だと直感的に思っていたが
実際みた前世は
想像以下だった


「まあ、前世を全部覚えてるわけでも、ましてや俺が教えるまで何も知らなかったんだから、思い込みすぎだと思うけどねえ」


《そんなもんなのかな》



「まあ、いわゆる、思い込みが激しいんだね~」



「激しくねえよ!!」


ん??

「あ......」


傍からみれば俺は独り言を大きな声で言った


いわゆる不審者という目で見られていた




それを見てケタケタ腹を抱えて笑うヨキを横目に



真っ赤になりながら車両を変えた