「はい。」

思わず泣きそうになったがグッと我慢した。

「薫さんは、この超能力をもって、後悔しましたか?」


そう聞くと笑顔で俺を見て


「んーん、後悔してないでも、言い残したことが一つだけあるのが、唯一の後悔かな」

「言い残したこと??」


「うん。彼にありがとう、ごめんねって言いたかったなあ、それだけが後悔かな?」




「お話の最中で悪いんだけどそろそろ時間でーす」



「えっ、」


まてまて、結局あまり聞けてない


みるみるうちに俺の体が透けていく


おい、ベタだなこの消え方!!

っつーかまて最後になんて言おう



「薫さん!!!」



「ん??」



「俺が伝えときます!!ありがとうって、俺が伝えーーー」





そこで目の前から二人とも消えた





ちゃんと、薫さんに伝えられたのだろうか




喜んでくれたのだろうか