「後悔した。あのとききっと振られるだろうって分かっててひどい言葉を言ったから。彼泣いてたなあ。」


どんな言葉を言ったのか聞きたかったがきけなかった。

「今となってはちゃんと素直に言うべきだったのかもしれない、」


「どうしてですか？？」



「ペナルティとして、消されてしまっても、それでも素直に言ったら彼を泣かせずに済んだのかもしれないなって、何故かそう思うの」


そう真っ直ぐ俺を見た
確信でもあるかのように
自信を持って俺にそう伝えた

「だからね、幸太君、大切な人がいるなら、無理やり突き放さずいっそのこと素直に言ってみてあげて欲しいの。」



「.........無理ですよ」


無理に決まっている。
俺は死んだら終わりだけど
恵の、人生は終わらないんだ。
恋人が死んだなんて、
そんな重荷を背負わせたくない。

「.........言えなかったとしても、最後までそばにいるべきだと思う。それで何か、幸太君にしか言えないことを、言ってあげて欲しい」



「............考えときます」


今そんなこと言われても、すぐになんて答えは出ない
俺は薫さんの真っ直ぐな瞳を見ることができず下をむいた




「じゃあ、今度、教えてね」











「頑張ってね、幸太君」